2019年02月23日

畑村洋太郎著 『技術の街道をゆく』


失敗学の提唱者として知られる著者が日本各地の技術の現場を訪ね歩き、日本の製造業が抱える問題点や今後の課題を示した本。タイトルは司馬遼太郎の『街道をゆく』を踏まえている。

技術は経営と切り離しては成り立たない。「良い技術」というだけで生き残れるほど、技術の世界は甘くない。
一見まったく別物に見える技術も、ミクロメカニズムの視点から見ると、ほとんど同じというケースはよくある。古来の焼き物の技術が、現代の最先端技術と深いつながりをもつのは、その良い例であると思う。
いま目の前にあるものを見て時間軸を逆にたどり、「どのように作られたのか」「どんなことが起きたのか」と考えていくと、今という時点での静止画的な断面図から創造や推察を駆使して、生きいきと動く立体図を作ることができる。

他にも「技術は伝えようとしても伝わらない」という指摘など、興味深い話が多かった。

2018年1月19日、岩波新書、760円。

posted by 松村正直 at 22:45| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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