2018年08月04日

「浮世絵最強列伝」


今日は相国寺承天閣美術館で開催中の「サンタフェ リー・ダークス コレクション 浮世絵最強列伝」へ。

全体が時代順に6章構成になっていて、菱川師宣、鈴木春信、勝川春章、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川豊国、葛飾北斎、歌川広重など、80点あまりが展示されている。

 第1章 江戸浮世絵の誕生―初期浮世絵版画
 第2章 錦絵の創生と展開
 第3章 黄金期の名品
 第4章 精緻な摺物の流行とその他の諸相
 第5章 北斎の錦絵世界
 第6章 幕末歌川派の隆盛

浮世絵には「やつし」や「見立」といった和漢の古典のアレンジやパロディーが頻出するが、その元ネタを知っているともっと楽しめるのだろう。「狂歌+絵」の摺物も多数あって、江戸時代の狂歌の隆盛ぶりが感じられた。


 P1060915.JPG

これは歌川国貞「風俗三人生酔」。
1830年〜32年頃の作品。

大正〜昭和頃のお酒のポスターに通じるものがあって面白い。


 photo2.jpg photo1.jpg


前期の展示は明日までで、8日から展示をすべて入れ替えて後期となる。


posted by 松村正直 at 19:48| Comment(2) | 演劇・美術・講演・スポーツ観戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
昨日(2019.01.17)日本橋高島屋で開催されている同展に行き、
この「風俗三人生酔」が、歌麿の「教訓親の目鑑 俗ニ云ばくれん」とそっくりなのに仰天してしまいました。
歌麿の「ばくれん」は、左手に蟹を持っているところが異なりますが。
私は浮世絵があまり好きではないのですが、この「ばくれん」は好きで、プリントアウトして眺めて楽しんでいるのです。
国貞さんも「ばくれん」が好きだったんだろうなあ。わかるよ。
でも出来は「ばくれん」のほうが上だね。「ばくれん」には女性の生きた肌ざわりが感じられる。
やはり「浮世絵の大家」は写楽でも北斎でも広重でもなく、歌麿だろうなあ。

Posted by 倉井寿良 at 2019年01月18日 11:33
「ばくれん」は知らなかったのですが、画像を見ると確かにまったく同じ構図です。
きっと、他の浮世絵師たちにも盛んに真似された構図なのでしょうね。

Posted by 松村正直 at 2019年01月26日 21:10
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