2018年05月04日

カベルナリア吉田著 『狙われた島』


副題は「数奇な運命に弄ばれた19の島」。

タイトルや副題がおどろおどろしいが、内容は真面目(?)な紀行文。各地の様々な歴史や背景を持つ島を訪ねた記録である。

取り上げられているのは、奥尻島、佐渡島、伊豆大島、豊島、直島、長島(岡山県)、大島(香川県)、金輪島、大久野島、似島、江田島、大津島、久賀島、生月島、池島、伊王島、隠岐島後、津堅島、江島(宮城県)。

いずれも戦争、災害、産業廃棄物、ハンセン病、キリシタン迫害などの舞台になった島である。

日本の多くの島々が、数奇な歴史と運命に翻弄された。その背景には必ず「力ある者」の身勝手な思惑があった。
日本の中心から遠く離れた辺境の島々を歩き、あえて東京を、都会を、日本の中央を俯瞰する旅。それによって、都会にいてはわからない日本の側面が見えてくる。

こうした思いが色濃く滲んだ一冊で、にわか仕立ての観光ブームとは距離を置く著者の姿勢が随所に表れている。ちょっと気難しいオッサンだけど、そこがいいのだろう。

2018年2月1日、アルファベータブックス、1800円。


posted by 松村正直 at 06:12| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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