草田照子さんの歌集『旅のかばん』の中に、こんな歌があった。
羽衣の松は六百五十余歳 片腕枯れてもげる寸前
草田照子
「羽衣の松」と言えば、先日立派な枝ぶりを見てきたばかりだが、あれは3代目の木で、この歌に詠まれているのは2代目の「羽衣の松」。
新聞記事によれば、2010年に2代目の「羽衣の松」が古くなったため、若い3代目を新たな「羽衣の松」と認定したらしい。2代目はその後2013年に枯死したため伐採され、現在は切り株だけが残っている。
http://www.shikoku-np.co.jp/national/life_topic/20130703000460
「羽衣の松」が世代交代していくというのも何だか不思議な話である。もちろん、天女が羽衣を掛けた話はもともと伝説だから、別に木が代っても構わないのだけれど。