2018年04月01日
井上ひさし著『泣き虫なまいき石川啄木』
舞台は明治42年から45年にかけての本郷の「喜之床」二階。
そこで繰り広げられた啄木一家の暮らしと人間模様を描いた戯曲である。
初演は「こまつ座」第7回公演(1986年6月)。
登場人物は、啄木、節子(妻)、一禎(父)、カツ(母)、光子(妹)、金田一京助の6人だけ。彼らのやり取りだけで啄木の晩年の3年間を見事に描き出していて、井上ひさしの才能をまざまざと感じる。
どこかで上演される機会があれば、ぜひ見に行きたい。
1986年6月15日、新潮社、780円。
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