2018年02月24日

勺禰子歌集 『月に射されたままのからだで』 を読む会


13:30〜17:00、キャンパスプラザ京都にて。参加者53名。
パネルディスカッションのレジュメに私が引いた歌から。


  土地、歴史、民俗
 嘆き死んだ遊女の墓のあるあたりから湧き出づる温泉ぬるし
 廃村の集会所には鍵がなく黒板にかすれた「新住所」二つ

  生駒山
 今の世に電波届かぬ山ありて生駒の腹を潜(くぐ)るさみしさ
 雷鳴も生駒の腹も潜りぬけ君はわたしを抱きしめに来る

  罪、咎、糺す、赦す
 舗道上に氷ひとかけ落ちてゐてなんの咎なのかはわからない
 藤棚に入り込む風に撫ぜられて生のすべてを糺されてをり

  
 きちんと育てられたんやねと君は言ふ私の闇に触れてゐるのに
 心よりからだは素直からだよりさらに素直に毛髪はあり


17:30〜19:30、「いろはかるた京都駅前店」で懇親会。
いろいろな人と話ができて楽しい一日だった。

勺禰子さんの今後ますますのご活躍をお祈りします。

posted by 松村正直 at 22:58| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
角川「肉と人の問題」面白かったです。一気読み。
今日は「風のおとうと」再び読み中。
主人は囲碁中。
Posted by 豚肉を揚げる音 at 2018年02月25日 14:42
佐藤通雅さんが、とても丁寧に分析してくださっていますね。
ありがたいことです。ちょっと取り上げにくい一連ですから。

Posted by 松村正直 at 2018年02月26日 11:55
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