2018年02月23日

吉田初三郎


昨日の歌会に「鳥瞰の絵図」で始まる歌があり、真っ先に思い浮かべたのが吉田初三郎。大正から昭和にかけて活躍した鳥瞰図絵師である。

吉田は京都出身ということもあり、京都府立京都学・歴彩館の「京の記憶アーカイブ」で鳥瞰図254点が公開されている。

http://wwwmanage.archives.kyoto.jp/wp-content/uploads/2016/07/yoshidahatsusaburo.pdf

全国各地、さらには朝鮮、満州、樺太まで、実に様々な場所の鳥瞰図を描いている。独特なデフォルメを用いつつ非常に細かな部分まで描かれていて、眺めていて飽きない。まるで絵図の中に入り込んでしまうような気分になる。

吉田は「大正の広重」と呼ばれることもあるが、確かに広重の絵にも見る者を絵の中へ引き込む魅力がある。東海道五十三次も単なる風景画ではなく、絵の中に人物を配することで絵の中に入り込める仕組みになっているのだ。

posted by 松村正直 at 22:42| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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