あべのハルカス美術館で開催中の「ジブリの立体建造物展」へ。
「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで約20作品の制作資料約450点が展示されている。中でも、「魔女の宅急便」のグーチョキパン店や「千と千尋の神隠し」の油屋、「となりのトトロ」のサツキとメイの家、「天空の城ラピュタ」のスラッグ渓谷の鉱山などの立体模型は見応えがある。
美術館に行って初めて知ったのだが、この展覧会は藤森照信氏が監修をしていて、建築史的観点から詳しい解説を加えている。ジブリ好きで藤森ファンでもある私にとっては非常に嬉しい内容であった。
アニメは二次元の世界であるが、三次元の立体になっても齟齬を来たすことがないように、細かな点にまで隠れた配慮が行き届いている。そのことに改めて感心した。
アニメの世界は“虚構”の世界だが、その中心にあるのは“リアリズム”であらねばならないと私は思っている。 /宮崎駿
刺激的な演出ではなく人々の日常の暮らしの中にこそ、発見に値するものがある。 /高畑勲