先週、京都のギャラリー白川で、「高安国世(短歌)・高安醇(絵画)父と子作品集」出版記念展を見てきた。高安醇の絵画15点に高安国世の短歌がそれぞれ1〜4首添えられて展示されている。
絵を見て歌を詠んだ場合、どうしても絵と歌が近すぎたり、歌が絵の説明に終わってしまったりすることが多いのだが、今回の企画はもともと別に作られた二人の絵と歌を取り合わせて構成されている。だから、絵と歌の距離感が絶妙で、互いをうまく引き立て合っているように感じた。
作品集は1冊1500円。
展覧会の会期は11月5日まで。
昨年、同じギャラリー白川で「高安醇新作展 色彩の中のイタリー」でを見た時に、かつては完全な抽象画であった絵にかなり現実の風景が入り込んできていることに驚いたのだが、今回の企画にもそうした変化が反映しているようだ。
ギャラリーの池田真知子さんは作品集の初めに次のように書いている。
醇の作風が2015年頃から変わり始めた。それまで「光」や「風」のような形の無い物をテーマに色面構成の強い抽象画を多く描いてきた彼が、身近な自然や風景を独特な色彩感覚で柔らかく描き始めたのだ。その絵を描く眼差しに、父である国世の晩年の短歌と通じるものを感じた私は、短歌と絵とジャンルは違うけれど、父と子二人の芸術家の作品を本にして広く知ってもらいたいと思うようになった。
高安醇さんは今年で73歳。
芸術や表現というものは、何歳になっても終わりがないのだということを強く思った。
去年、展覧会があったばかりだから今年はないと思っていたのですが、絵と歌とふっと引き合うタイミングのようなものがあったのでしょうね。
それもすごいなあ。
高安醇さんの絵の美しい色彩は、やはり本物を見るのが一番ですね。販売されている作品集もきれいですが、印刷にはやはり限界があって、本物の絵とはずいぶん雰囲気が違います。
そうそう、僕の見ている前で絵(本物)が3点も売れましたよ! 歌会の後に8名でギャラリーへ行ったのですが、そのうち3名が購入。素晴らしい。
わたしは買えるものだということ全く忘れて見てました。
本当に素敵な絵でしたから飾っておきたい気持ちになりますよね。
また次回も行きたいと思います。3名のかたブラボー!です。
お金を払うのは何とも優雅(?)な感じがします。