2017年10月05日

「歌壇」2017年10月号


特集は「覚醒する子規―生誕一五〇年」。

三枝ミ之と長谷川櫂の対談「子規が遺したもの」が非常に面白い。子規の俳句・短歌史における位置付けの変更を迫るものだ。

印象に残った発言をいくつか引いてみよう。

子規は実は近代俳句なり近代短歌の創始者ではなくて、中継者だったのではないかという考え方です。(長谷川)
だけど茂吉は子規に行く。あれ、なぜだろう。一つは、子規と茂吉の共通点が一高文化で(三枝)
(芭蕉と一茶の)有名な二つの俳句を比べると「かはづ」から「かえる」に変わっている。これはすごいことだ。(三枝)
晶子は江戸時代の歌謡や狂歌を栄養源としていたので、漢語や俗語の使い方がかなり自由になっている。(三枝)
方法論を提示した子規や虚子は、ある意味で自分が唱えた方法論から自由でいられる。(長谷川)

どれを取っても刺激的で示唆に富む発言ばかり。こうした歴史の捉え直しがあってこそ、新たに特集を組む意味があるというものだろう。

posted by 松村正直 at 00:07| Comment(0) | 短歌誌・同人誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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