佐藤佐太郎に関する本を読んでいて、自分なりの発見があった。
つるし置く塩鱒ありて暑き日を黄のしづくまれに滴るあはれ
佐藤佐太郎『立房』
(三句目はのちに「暑きひる」と改作)
「塩鱒」は保存用に塩漬けした鱒のことで、新巻鮭のように縄などで括って吊るしてあるのだろう。そこから、黄色っぽい脂が滴り落ちるのである。粘り気のある脂の感じや、それがたまに滴となって落ちる様子が、実によく見えてきて、以前から好きな歌である。
この歌は内容だけでなく、調べも良い。どこが良いのかと考えていて、あることに気が付いた。
つるしおく/しおますありて/あつきひを/きのしづくまれに/したたるあはれ
こうして平仮名にしてみるとよくわかるのだが、二句以下の頭の音「し」「あ」「き」「し」が、その前の句にそれぞれ含まれているのである。これが、一首を読んだ時の心地良さにつながっているのだと思う。
遅れながら、お誕生日おめでとうございます。
どらえもんの誕生日も、「鱒」という感じも、知りませんでした。
短歌をかじって、自分の無知さ加減にあきれています。
先月のNHK短歌の「人質」のお歌、良いですね。
人質≒履歴書っておもしろいと思いました。
この調べについても、勉強になりました。
いろいろ学ぶことが多く、感謝しております。
ありがとうございました<(_ _)>
またお邪魔いたします。
ご自愛とご活躍を、期待しております!
単なる思い付きを書き綴っていますので、あまり真に受けないで下さいね。