副題は「上場企業と「半農半X」が共存する魅力」。
京都府綾部市は、「グンゼ」や「日東精工」の本社が置かれている町であり、大本教の聖地となっている町でもある。また「半農半X」や「世界連邦都市宣言」や「水源の里条例」といったライフスタイルや施策の発祥の地でもある。この人口わずか3万5千人弱の町に一体どのような魅力が秘められているのだろうか。
以前、私が綾部を訪れた時もその不思議な魅力を肌で感じた。一つ一つは別のことでありながら、どこか不思議な線でつながっているのである。「善い人が良い糸をつくる」(グンゼ)と「モノづくりは人づくり」(日東精工)というモットーもよく似ているし。
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本書は全体に引用や受け売りの部分が多くそれほど深い内容ではないのだが、綾部という町の概要を知るには良い本だと思う。
著者はあとがきに
綾部は「つなぐ」というテーマにふさわしい街だと思っています。
と書く。これは日東精工がねじの会社であることからの発想なのだろうが、案外うまいところをついているように感じた。
2016年11月1日、扶桑社新書、800円。