2016年10月24日

書けたも同然

評論などの文章の依頼があって、まだ1字も書けていないのに次号予告に自分の名前が載っていたりすると、非常に憂鬱な気分になる。

そんな時は、以前ある人から聞いた「引用する歌が決まったら8割方書けたも同然」という言葉を思い出す。たとえ文章が書けていなくても、文中に引用する歌が見つかればもう大丈夫というわけだ。

確かに、書こうとする文章について考えていて、何かヒントが見つかったり、切り口を思いついたり、構想が固まったりしていく段階で、実際は既にだいぶ進んでいるのだ。

例えば6000字の原稿を書く場合、「進捗率50パーセント」というのは3000字が書けた時ではない。体感で言えば、文字を書き始めた段階で既に50パーセントくらいは進んでいるのである。

つまり、まだ1字も書けていなくても、頭の中であれこれ考えたり、散歩したり、ご飯を食べたり、風呂に入ったりしている間に、見えないところで着々と作業は進んでいるわけだ。

・・・そう思って、自らを励まし、慰める日々。

posted by 松村正直 at 18:51| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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