旅先の本屋に入ると、まず郷土関連の本の棚を見る。
この本も、先日松江に行った時に購入した一冊。
島根県に来て働いている8人の人物に学生がインタビューをしてまとめたもの。地域で働くとはどういうことか、人と地域との結び付きはにはどのような形があるのか、考えさせる内容となっている。
「風土」という言葉もあるように、地域には「土の人」と「風の人」がいる、と言われます。土の人とは、その土地に根付いて、受け継いでゆく人のことです。(・・・)一方、風の人は、一カ所に「定住」せず、わずかな期間で他の地域に移動することも少なくありません。(田中輝美)
地域や社会を元気にしたいんです!っていうよりも、自分が何をやりたいかってこと。結果的にそれが社会や地域を元気にするってスタンスが自然だと思う。(三浦大紀)
やっぱり旅人は何か特殊なことがないといけないよね。地域の人たちが持っていない何かを運んでくる。旅人が触媒になって地域の文化が変わるとか、そういうことに意義がある。(白石吉彦)
この本自体、地域応援型のクラウドファンディングで支援者を募り、松江の出版社から発行されている。そうしたところから、新しい流れが生まれていくのかもしれない。
2015年8月11日、ハーベスト出版、1400円。