2016年07月02日

岩下明裕・花松泰倫編著 『国境の島・対馬の観光を創る』


特定非営利活動法人「国境地域研究センター」が刊行する「ブックレット・ボーダーズ」の1冊目。

近年韓国人観光客が増加している対馬の現状を分析するとともに、ボーダーツーリズム(国境観光)の導入や商店街の活性化など、今後への具体的な提言がまとめられている。

国境地域は、外国から自国を守るための「砦」であるとともに、外国へ開かれた「ゲートウェイ」(入口、通路)でもある。

「砦」になれば、その地域はどんづまりになる。隣国との間に誰も通れない壁ができる。およそ地域としての自立やビジネスなどの展開は不可能だろう。
まちが生き残るには「ゲートウェイ」しかない。住民たちはそのことを肌で理解している。

国境問題を考える上で、こうした観点は非常に大事だと思う

対馬には歴史的な遺産や豊かな自然が多くある。福岡から対馬を経由して釜山へと至る「国内+海外」観光ルートの創設など、今後さらなる可能性が秘められている。

ぜひ一度、訪れてみたい。

2014年7月25日、国境地域研究センター、800円。

posted by 松村正直 at 08:05| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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