監督・制作・撮影:想田和弘
想田監督の「観察映画」第6弾。
http://www.kaki-kouba.com/
舞台は「日本のエーゲ海」の愛称で知られる岡山県牛窓。そこにある牡蠣工場(こうば)では、瀬戸内海で養殖した牡蠣の身を一つ一つ手作業で剥いて出荷している。
黙々と牡蠣を剥き続ける打ち子たち、東日本大震災の影響で南三陸町から移り住んだ家族、父親の工場を継ぐつもりはない息子、働き手不足のために受け入れている中国人労働者など、工場をめぐる様々な人々が登場する。
中国人の受け入れをめぐって、2013年に広島の牡蠣工場で起きた殺傷事件の話も出てくる。中国人実習生が工場経営者や従業員など8名を殺傷した事件である。
地方都市の過疎化や少子高齢化、第一次産業の衰退といった現状を静かに浮き彫りにする作品であった。
京都シネマ、145分。
このところ想田さんは社会問題についても積極的に発言されてますね。