わが家の近くにはJR奈良線と京阪電車が通っている。
とある京阪の駅で聞いた女子中学生2人の会話。
A 「京阪と違って、JRってしょっちゅう遅れるよな」
B 「ほんっと。こないだも遅れて大変だった」
A 「何が違うんやろな?」
B 「遅れてもええと思ってるんちゃう」
A 「JRが?」
B 「だってJRって大手やろ。東京に行った時もあったし」
A 「そやな」
聞いていて、何とも新鮮に感じた。
1987年に国鉄が分割民営化されてから29年。
今ではJRは普通の大手鉄道会社だと思われているのだ。
関西で「大手私鉄」と言えば、一般には阪急、阪神、京阪、南海、近鉄の5社を指すのだが、彼女たちにそういう感覚はない。京阪は小さい会社で、JRこそ「大手」なのである。
それもそうだろう。
「国鉄」という言葉がなくなった現在、本当は「私鉄」という言葉も意味を成さないのだ。
「今どきの若い子たちはJRが昔、国鉄だったことも知らない」などと嘆くことはない。「JRって大手やろ」という言葉の方がむしろ正しいのである。
2016年05月15日
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