参加者は14名。
@ 阪神芦屋駅【集合】
A 高安家別荘跡
B 芦屋川河口
C バス停「シーサイド西口」〜バス停「苦楽園」
D 恵ヶ池、苦楽園ホテル跡
E 苦楽園市民館【昼食】
F 堀江オルゴール博物館
G 下村海南邸跡
H バス停「苦楽園五番町」【解散】
という行程である。
途中30分ほどのバスでの移動を挟んで、歩行距離は約5キロ。
高安は幼少期と青年期を、この芦屋や苦楽園で過ごしており、阪神間モダニズムと呼ばれる文化の中で育ったのである。
芦屋の海岸線は現在は埋め立てられて海が遠くなっているが、かつて高安家の別荘は海まで歩いてすぐの距離であった。芦屋川の河口付近は、かろうじて海の名残を感じさせてくれる場所である。
芦屋川口の両側の石垣は前からあった。幼い私たちは、たしかあれを砲台と呼んでいたようだ。墻壁の一番上のコンクリートの上は太陽に暖まって、水から上がって冷えた裸体を横たえるには持ってこいだった。砕ける波の音を直下に聞きながら、目をはるかに空や沖に遊ばせると、かぎりなく大きな大きなものが幼い胸の中にいっぱいにひろがるのだった。
高安国世「芦屋の浜と楠」
堀江オルゴール館は苦楽園の中でも特に高いところに位置していて、急な坂道を登ってようやくたどり着く。かつて中山太一(中山太陽堂創業者)の太陽閣があった場所である。
1993年開館のオルゴール専門の博物館で300台以上のアンティークオルゴールの展示と演奏を行っている。建物の3階に上がると、大阪湾が一望でき、あべのハルカスや大阪府咲洲庁舎(コスモタワー)も見える。
係員の方の説明も丁寧で、シリンダーオルゴールやディスクオルゴールの歴史がよくわかった。4月28日〜5月15日には「春の庭園特別公開」も行われるそうだ。