監督・撮影・編集:我妻和樹
宮城県南三陸町「波伝谷(はでんや)」は、戸数80戸、人口260人あまりの集落である。かつては養蚕や炭焼き、現在は農業と牡蠣、ホヤ、ワカメなどの養殖で生活する人々の姿を映したドキュメンタリー。
「契約講」という古くからの集団を中心として、地域の祭りや行事、「結」などで強く結び付いていた集落は、高齢化や都市化によって次第に変わりつつある。高齢で契約講を辞める人や、都会へ出て行く若者が増えていく中で、どのようにコミュニティを維持していくのか。これは今、全国各地で大きな問題となっていることでもある。
2008年から2011年にわたって取材したこの映画は、図らずも東日本大震災前の東北の漁村の生活を映した貴重な記録ともなった。
立誠シネマ、135分。
2015年11月22日
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