2015年06月14日

渡邊杉菜著 『スギナの島留学日記』


兵庫県に生まれ、隠岐島前高校に「島留学」している著者が、3年間の高校生活や島前地域の暮らしについて記した。他に、島での親代わりを務める「島親」の濱田哲男・佳子夫妻、担任の山田伸太郎、卒業生の西澤一希、隠岐國学習センター長の豊田庄吾、海士町長の山内道雄が文章を寄せている。

ジュニア新書ということもあって活字が大きく、内容的にはやや物足りない面もあるので、先日の『島の学校が未来を変える―隠岐・島前高校の奇跡』とあわせて読むと良いだろう。

山内町長が良いことを言っている。

教育は、投資したものがどんな形になって返ってくるか、目に見えない。それでも、人を育てることは目に見えない大きな財産になると思う。県立高校だけれど、いま建設中の新しい寮も町でつくっている。財政は厳しいけれど、教育の予算は減らしていない。

以前、家族で海士町を訪れた時に、タクシーの運転手さんが「息子さんも高校生になったら、ぜひ島の高校へ」と言っていたのを思い出す。町ぐるみで隠岐島前高校を応援しているのだろう。

2014年12月19日、岩波ジュニア新書、800円。

posted by 松村正直 at 11:59| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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