2015年04月17日

常見藤代著 『女ひとり、イスラム旅』


「チュニジア」「ヨルダン」「パキスタン」「モロッコ」「オマーン」「エジプト」「シリア」といったイスラム圏の国々を女性一人で訪ねた旅行記。

初めて会った人の家に招かれたり、一緒に食事をしたり、結婚式に参加したりと、和やかで楽しい話が多い。戦争やテロのニュースとはまったく別の姿が見えてくる。

男はやっぱり手作りの自然な味より、手っとり早く食べられるインスタント食品が好き。「手作りのナントカ」に夢中になるのは女性ばかり。
日本人はとかくイスラムの女性が一人旅ができないことを抑圧と見なしがちだが、こちらの女性は全くそうは思っていない。逆に一人旅の女性を「守ってくれる人がいないかわいそうな人」と見ているのだ。
イスラムの国の結婚システムは男性に厳しい。結婚時に男性が家を用意しなければならない。(…)イスラムは男性優位と思われているが、実は男性にこそ厳しい社会だ。

もちろん、イスラム圏と言っても東南アジアから中東、北アフリカまで広がっていて、国や地域ごとに歴史や文化、生活習慣もさまざまだ。やはり、実際に自分で行ってみるのが一番なのだろう。

2015年1月30日、朝日文庫、700円。

posted by 松村正直 at 06:50| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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