2015年03月19日
光嶋裕介著 『みんなの家。』
副題は「建築家一年生の初仕事」。
著者の名前は「こうしま・ゆうすけ」。
ベルリンの建築設計事務所で4年弱働いて、日本で事務所を開いたばかりの著者が、内田樹の自宅兼道場「凱風館」を建てるまでの出来事を記した本。先月読んだ内田樹著『ぼくの住まい論』と対になるような内容で、巻末には井上雄彦(漫画家)×内田樹×著者の鼎談も載っている。
1979年生まれの著者は建築現場では最年少なのだが、施工者(工務店)、構造設計事務所、大工、左官、瓦職人、テキスタイル・デザイン・コーディネーター、画家といった人々と打合せを重ねつつ、全体を指揮していく。
その明るさを持った前向きな姿勢が清々しく気持ちいい。
建築に対する著者の志がひしひしと伝わってくる本である。
2012年7月20日、アルテスパブリッシング、1800円。
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