2015年01月27日
加賀谷哲朗著 『沢田マンションの冒険』
副題は「驚嘆!セルフビルド建築」。
書店で何気なく新刊コーナーを眺めていたら、この表紙が目に飛び込んできた。その瞬間、「あの建物だ!」とすぐにわかった。都築響一著『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行 西日本編』に紹介されていた高知の自作マンションである。
いつか訪れてみたいなと思ってから十数年、すっかり忘れていたのだが、表紙の絵を見た瞬間に思い出した。それだけ強烈な印象を受けた建物だったのだ。
著者は大学の修士論文でこの沢田マンションについて書いて以来、毎年のように訪れているらしい。建築家の視点から、その特徴やユニークな点を分析し、さらにはセルフビルド建築や新しいコミュニティ作りの可能性へと話を進めている。
建物を突き抜けてスロープが通り、屋上には水田や自作クレーン、5階には庭園や製材所、4階には鯉の泳ぐ池まである沢田マンション。ぜひ、いつか訪れてみたい。
2015年1月10日、ちくま文庫、1100円。
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