もう15年も前のことになるが、久留米に旅行したことがある。特に目的があったわけではなく、何となく観光で訪れたのだ。その時に市の名所でもある石橋美術館にも行った。
館内に入って驚いたのは、青木繁の「海の幸」や「わだつみのいろこの宮」など、教科書に載っている名画が展示されていたことである。青木が久留米の出身であることはその時に初めて知った。
今朝の朝日新聞の文化欄に「福岡・久留米の石橋美術館 作品を東京に移管」という記事が載っている。石橋美術館の千点近い収蔵品の全てを2016年に東京のブリジストン美術館へ移すとのこと。
これまで久留米市から運営を受託してきた石橋財団が、年間約1億7000万円の赤字負担もあって、運営から手を引くことになったらしい。美術館が久留米市で「空気のような存在になっている」とのコメントもあり、宣伝や集客がうまく行っていないのだろう。
やむを得ないこととは言え、残念である。こうしてますます東京一極集中が進んで行ってしまうのだ。
2014年11月26日
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