2014年10月27日

綾部(その2)

グンゼ記念館のある一帯には、グンゼの建物や、社宅、寮などが立ち並んでいる。かつて学校や病院も備えた企業城下町であった名残りが随所に見られる。

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もっとも、自動化や機械化、多角経営が進んだ現在、企業の形も大きく変っているのだろう。社宅が取り壊されている現場を見かけたし、寮にももう誰も住んでいないようであった。

グンゼ記念館には、昭和2年に描かれた「五十年後ノ蚕都」という、4畳分くらいの大きさの未来図が展示されている。「蚕都」という言葉が眩しい。そこに描かれた50年後の綾部は、蚕業大学、動物園、植物園、劇場などを備えた大都市だ。

自動車の台数が「現在20」に対して「五十年後15000」とある予測はかなり的確である。けれども人口は「現在12000」に対して「五十年後175000」となっていて、実際の人口35000との差は大きい。

しかも綾部市の人口は、昭和20年代の約54000人をピークに年々減少傾向にある。地方の都市が描いた夢や、地場産業発展の願いは、今後どうなっていくのだろうか。

posted by 松村正直 at 05:09| Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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