2014年07月04日
高瀬毅著 『東京コンフィデンシャル』
副題は「いままで語られなかった、都市の光と影」。
武蔵野市で行われた不発弾処理、廃墟となった旧国立予防衛生研究所、巣鴨の地蔵通り商店街、羽根木プレーパーク、横田基地、モスク大塚、大田区のネジ工場・・・、東京の知られざるディープスポットをめぐるルポルタージュ。
分量的にはどの話も10ページ足らずで、とことん掘り下げるという感じではない。けれども、東京が抱えている歴史の記憶から最新の流行まで、ジャーナリストとしての嗅覚が十分に発揮された場所を選ばれている。
著者は後に自らの出身地長崎に関するノンフィクション『ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」』を書く。その出発点とも言うべき一冊である。
2003年7月30日、えい出版社、1500円。
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