副題は「[鳥取環境大学]の森の人間動物行動学。
人気シリーズの第3弾。
今回も人間と動物をめぐる6つの話が収められている。登場する動物は、フェレット、シベリアシマリス、ヤモリ、アカハライモリ、カヤネズミ、コウベモグラ、ミミズ、センダイムシクイ、ヒヨドリなど。
舞台が大学なので、授業風景も描かれる。
ヤモリとイモリの区別が付かない学生に対する説明は次の通り。
基本的に、ヤモリは人家の周辺でないと生きられない動物で爬虫類で、昔の人は家を守ってくれると考えた。だから「家守り(ヤモリ)」だ。イモリは、春から秋にかけて水中にいるから、井戸のなかにイモリを見た昔の人が、井戸を守ってくれると考えたのかもしれない。だから「井守り(イモリ)」だ。
なるほど。
もう一度、学生に戻りたいなあなどと、しばらく空想したことであった。
2009年7月15日初版発行、2012年6月15日5刷発行、築地書館、1600円。