河野裕子の第1〜第5歌集を収めた『河野裕子作品集』(1995年、本阿弥書店)は便利な本だ。『森のやうに獣のやうに』『ひるがほ』『桜森』『はやりを』『紅』の5冊を完本で収録し、巻末には年譜、初句索引、四句索引が載っている。全歌集がまだ刊行されていない今、歌を探す時には特に重宝する。
先日、歌を探していて、この『河野裕子作品集』に歌の脱落があることに気が付いた。
『ひるがほ』の「ほたる」の6首目「生臭くぞよぞよとして蠢ける昼のほたるは草に幽(ひそ)みて」から「木の耳」の1首目「逝かせし子と生まれ来る子と未生なる闇のいづくにすれちがひしか」までの計5首がまるまる抜け落ちている。
20年近く前に出た本で、今さらどうすることもできないのだが、備忘のためにこのブログに書いておくことにする。
2014年03月13日
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