一つは島内景二「短歌の近代」。
古代文学と現代短歌の両極から光を当てることで、近代短歌の志と限界をあぶりだす。
現代短歌が、真の開花と結実の季節に向かうためには、近代短歌が乗り越えたと思い込んでいる「和歌文化」の長所と短所を、今一度、再確認しておく必要があると思う。
このあたり、私がちょうど興味を持っているところでもあるので、今後の連載が楽しみである。
もう一つは及川隆彦「編集者の短歌史」。
ながらみ書房の社長であり、「心の花」の歌人でもある及川さんが、自らの40年近い編集者人生を記す内容。これは貴重な記録になりそうだ。
私の連載「樺太を訪れた歌人たち」も2年目に入った。
今回は「石榑千亦と帝国水難救済会(1)」。
地味な連載ですが、どうぞお読みください。