秋田県内陸部の阿仁(あに)に20年以上通っている作者が、マタギの暮らしやマタギが食べてきたものを豊富なカラー写真とともに紹介した本。
登場する料理は、熊鍋、熊のモツ煮込み、キリタンポ鍋、ウサギの煮込み、ナンコ(馬肉)とブナカノカの煮込み、ナメコ汁、山菜(アイコ、ホンナ、シドケ)のおひたし、ミズのタタキ、乾し餅、バター餅、イワナの塩焼き、カジカ焼き、ハタハタ寿司、味噌カヤキなど。
どれも珍しく、一度食べてみたいと思うものばかり。
猟で獲たウサギの皮を剥ぎ、内臓を抜き、頭を落として解体する場面なども、すべて写真入りで載っている。近年、千松信也『ぼくは猟師になった』、服部文祥『狩猟サバイバル』、岡本健太郎『山賊ダイアリー』(マンガ)など、狩猟関係の本が多く出版されている。私たちの生活が、こうした現場から遠く隔たってしまったことが、その大きな理由だろう。
狩猟の話だけでなく、自然の中で生きて行く知恵や工夫、自然を利用する暮らしの方法がたくさん詰まった一冊である。
2013年4月10日、えい(木+世)出版社、1500円。
かけていた罠にかかった鹿を銃で撃ち殺し首を切り解体して焼肉にして食べる。そんな可哀そうなことをするな、というのだが。やはりこれは自然の恵みというべきものか。血ぬきがまずい肉には閉口する。一度、マタギに食べさせてもらったらいかが。
でもサッカリンの甘さだと思うのですが大福を買ってもらい生まれてはじめて甘い物をたべました。なぜ3人姉妹のうち私だけが行ったのかわかりませんが大人になってから思い出せるのは良かったと思います。この欄に口を出すとなぜか大昔のことばかり。
血抜きの仕方によって肉の味が全く違ってくるのですね。最近はハンターの高齢化と減少が著しいでそうです。
>佐藤さま
今の新宿からはちょっと想像できないような光景ですね。食べ物の記憶は長いこと忘れません。
一緒に山を歩いてその場で教えてもらうのが、本当は一番良いのでしょうね。僕の父は秋田の出身ですが、父―僕―息子と3世代で比較すると、自然の中で生きる力のようなものは、世代が進むごとに非常に衰えてしまっているのを感じます。