2013年02月10日

近藤かすみ歌集『雲ケ畑まで』批評会

昨日は13:30からキャンパスプラザ京都にて、近藤かすみ歌集『雲ケ畑まで』の批評会。
参加者60名くらい。

前半は、大辻隆弘、彦坂美喜子、松村正直、斎藤典子(進行)によるパネルディスカッション。後半は会場からの発言、近藤さんの挨拶など。

途中けっこう辛口な批評も出たりしながら、論じるべき点は概ね論じることができたと思う。
17:00終了。

話題になった歌をいくつか。
ほどかるるやうに抱かれしことありき遠くちかくに風鈴のおと
秋の田のカリフォルニアより帰りたる夫はこたつに熟睡(うまい)してをり
白日傘さして私を捨てにゆく とつぴんぱらりと雲ケ畑まで
ひとつまみの塩を入れたる薬缶より麦茶をそそぐ夏着の母は
鬼灯が枯れてゐたつけはじめてのひとり暮らしの子のアパートに
ティーバッグすこしやぶれて紅茶の葉いたしかたなくミルクと混じる
揺れてゐるにつぽんの春 原子炉の建屋の壁にはなびらながれ

posted by 松村正直 at 00:27| Comment(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
批評会では、パネラー役をお引き受けくださりありがとうございました。松村さんはじめ、みなさんのいろいろな意見を聞かせていただき、とても贅沢な時間を過ごした気がします。これからもよろしくおねがいいたします。
Posted by 近藤かすみ at 2013年02月10日 00:37
こちらこそお世話になりました。
批評会の途中であれこれと自分自身気づくことがあり、楽しかったです。

いろいろな結社の方が参加されていて、あらためて近藤さんの人柄の良さと人脈の広さを感じました。今後ともよろしくお願いします。

Posted by 松村正直 at 2013年02月10日 10:33
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。