日本各地に残る旧日本軍の史跡を紹介した本。
近年こうした本や写真集の出版が相次いでいる。
この本は、もともと2009年に『旧軍史跡―現代に遺された戦争遺産』(別冊歴史読本32)として刊行されたものを、改題して再編集したもの。文庫サイズとなって手軽に読めるようになった。
「父島要塞」「軍馬補充部十勝支部」「高田第十三師団」「所沢飛行場」など、全国20か所の史跡が取り上げられている。
福島県の小名浜港の堤防や基礎部分に駆逐艦「澤風」と「汐風」が使われていること(「軍艦防波堤」)や、戦時中の軽井沢に日本と同盟・中立関係にあった国々の大使館や公使館が置かれていたこと(「スイス公使館と三笠ホテル」)など、初めて知る内容も多かった。
今年の夏に訪れる土浦は、土浦海軍航空隊のあったところ。何とか時間を見つけて予科練平和祈念館や雄翔館を見学したいと思う。
2012年5月11日、新人物文庫、800円。
2013年01月29日
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