2013年01月09日

青田孝著 『箱根の山に挑んだ鉄路』

副題は「『天下の険』を越えた技」。

小田原と強羅を結ぶ箱根登山鉄道。その中でも箱根湯本〜強羅の8・9キロは標高差445メートル、最大勾配80パーミル、最小半径30メートルという過酷な条件のもとに運行している。その歴史や意義、またそれを支える技術などを記した本。

昨年末に箱根へ行った時に乗ってきたところなので、文中に出てくる地理などもよくわかって楽しい。東海道線が当初小田原を通らずに御殿場回りのルート(現御殿場線)で建設されたことに対する危機感が、箱根登山鉄道を生んだということを初めて知った。

最後の第4章では、新宿と箱根湯本を結ぶ小田急電鉄のロマンスカーについて、詳しく論じている。
「箱根と言えば小田急、小田急と言えば箱根」。1927(昭和2)年4月1日、新宿〜小田原間で開業した小田急電鉄は、箱根とは切っても切れない間柄である。その象徴とも言えるのがロマンスカーだ。

私の生家の最寄り駅は小田急線の玉川学園前駅。小田急線は子どもの頃から一番なじみのある電車である。家族や友人と箱根によく出掛けていたのには、そうした地理的な理由もあったのだろう。

2011年8月15日、交通新聞社新書、800円。

posted by 松村正直 at 00:23| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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