監督・制作・撮影・編集:想田和弘
出演:平田オリザ、青年団、こまばアゴラ劇場の人々
想田監督の「観察映画」の第3弾、第4弾。観察映画という自称は、ナレーションやテロップ・音楽などを用いないドキュメンタリー映画ということらしい。
カメラは平田オリザに密着して、稽古、公演、打ち合わせ、面接、移動、ワークショップ、講演など様々な場面を映し出す。そこから見えてくるのは、平田の演劇論であり、演出方法であり、あらゆる手段を使って演劇を社会に広めようとする強い意志である。
両作ともアゴラ劇場がある駒場の商店街の風景がしばしば登場する。ここは中学・高校・大学と10年近く通った場所なので懐かしい。「演劇2」の鳥取のワークショップの場面には、荻原伸さんが出ていた。
「演劇1」が2時間52分、「演劇2」が2時間50分という長さなのだが、まったく退屈しない。それは内容の面白さ以上に、想田監督の編集の冴えによるのだろう。久しぶりにスゴイものを見た。
観察映画の第1弾「選挙」、第2弾「精神」、番外編の「Peace」も、ぜひ見たいと思う。
京都シネマにて。
2012年12月20日
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