金井美恵子さんの論考「たとへば(君)、あるいは、告白、だから、というか、なので、『風流夢譚』で短歌を解毒する」について、ようやく紙媒体での反応が現れた。あのまま歌壇全体がスルーしてしまうのかと思っていたので、ひとまず良かったと思う。
一つは、11月19日の毎日新聞の短歌月評に「短歌否定論」という題で大辻隆弘さんが書いているもの。短い文章だが、主張すべきことを主張しているという印象を受ける。
もう一つは「短歌研究」12月号の座談会。こちらは「金井美恵子の現代短歌批判」という小見出しで、2ページあまりにわたってこの話題について議論している。
ただし、内容的には島田修三さん一人が憤慨しているだけで、他のメンバーは「ただ、…」「ただまあ、…」「でも、…」という具合にむしろ島田さんを宥めている感じ。あれだけ短歌をコケにされているのに、どこまで人が好いのだろうと思ってしまう。
2012年11月26日
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