2012年09月10日

どくだみと河野裕子(その2)

どくだみの生葉(なまば)の何かが作用して洗ひゐる間(ま)に元気になれり
                                        『母系』
からからに乾きゆくまでの何日か取込みしどくだみ夜中(よるぢゆう)にほふ
どくだみは好きな花です二、三本挿したる壜を見える所に
カミソリ負けしてゐる顔にぬりてゆくドクダミ化粧水焼酎の香つよし  『蝉声』
手作りのドクダミ化粧水なじませて肌おちつけり今は眠らむ
ドクダミの葉を摘んだり、乾かしたりしたのは、化粧水を作るためだったらしい。このドクダミ化粧水については、河野さんがかつて「塔」の編集後記に次のように書いていた。
六月はドクダミの季節。せっせと採集している。これで一年分の煎じ薬と化粧水を作るのだ。水洗いしているだけで元気が出るという効能もある。 「塔」2006年6月号
3か月後の編集後記では、さらに詳しく作り方について記している。
六月の白い花が咲くころ、全草を採ってきてよく水洗いする。細かく刻んでミキサーに入れ、十薬と同量くらいの焼酎を加えてよく混ぜる。これをガーゼで丁寧に濾す。冷蔵庫に二週間ほど入れておいて、グリセリンを混ぜてできあがり。焼酎やグリセリンの量は適当でいい。この化粧水を使い続けて五年。化粧水を買ったことがない。とてもいい。因みにどくだみ茶も毎日愛用している。 「塔」2006年9月号
とにかくドクダミがお気に入りだったようだ。さらに
ドクダミの生茎(なまくき)齧りて歌つくる可笑しくなりぬ河野裕子を  『母系』
という強烈な歌もある。ドクダミの茎って、一体どんな味(?)がするんだろう。

posted by 松村正直 at 00:48| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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