2012年09月01日

里子さんの歌


永田淳歌集『湖をさがす』には人の名前が数多く出てくる。
その中に、「里子さん」を詠んだ歌が2首ある。
里子さんつねに制服姿にて立ちておりにき母の机上に
二度三度抱かれしこともありにけん里子さん歌うべし母あらざれば
里子さんとは、河野さんの大学時代の同級生で親友だった河野里子さんのこと。以前、「亡きひとのこゑ」という文章(「短歌往来」2011年1月号)で書いたように、河野さんの歌にしばしば登場する人である。

河野里子さんは昭和52年に30歳で自死している。淳さんが4歳の時のことだから、確かに「二度三度抱かれ」たこともあったかもしれない。

一首目の「制服姿」の写真は、最近、角川「短歌」8月号の河野さんの特集の写真ページに載っていた。額に入った制服姿の河野里子さんの写真に、淳さんの次のようなコメントが添えられている。
【河野里子さん】母の机の上には常に制服姿の女性が立っていた。彼女は私の物心がついた頃から、ずっと立ち続けていた。河野里子さん。彼女がどういった人であったかは母の歌集を読むまで知らずにいた。(…)
河野里子さんは、詩を書く人でもあった。以前、このブログでその詩をいくつか紹介したことがある。→「かわのさとこの詩(その1〜その4)」

『湖をさがす』にはこんな歌もある。
定食の焼きサンマの背骨まで食ってしまえり松村正直

posted by 松村正直 at 00:20| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。