2012年07月24日

明治三陸大津波


「塔」6月号に吉田淳美さんの評論〈宮沢賢治「青びとのながれ」と「明治丙申三陸大海嘯之實況」〉が載った。明治29年6月15日の三陸大津波を描いた絵図が宮沢賢治の短歌「青びとのながれ」の基になっているのではないかという内容である。

今日届いた日本現代詩歌文学館の館報「詩歌の森」にも、俳人の友岡子郷さんが「明治三陸大津波と正岡子規の俳句」という文章を寄せている。子規もこの津波に関する俳句を作っていることを初めて知った。
人すがる屋根も浮巣のたぐひ哉
昼顔にからむ藻屑や波の跡
生き残る骨身に夏の粥寒し
など12句が引かれている。どんな情報を元に作ったのかはわからないが、なかなか迫力がある。当時は津波のことを「海嘯」と言ったようで、詞書には「海嘯」という言葉が使われている。


posted by 松村正直 at 19:43| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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