私が住んでいる京都市伏見区深草は、かつて陸軍の第16師団が置かれていた場所で、近所にはその名残の建物や記念碑が数多く残されている。
京都教育大学の構内に昨年オープンした教育資料館(まなびの森ミュージアム)もその一つ。第19旅団司令部であった建物を改装したものである。
館内には、1876年に開校して以来の多数の教材や教具が展示されており、誰でも見ることができる。普段は月・水・金の週3回の開館だが、企画展が行われる時は日曜日も開いている。
ちなみに歌人の森岡貞香さんの父、森岡皐(すすむ)中将は太平洋戦争の開戦時、第16師団の師団長を務めていた。師団司令部であった建物は、現在も聖母女学院の本館として使われているが、師団長官舎は保存運動の甲斐なく2000年に解体されてしまった。