今年はどうも近代短歌を再読する年になりそうだ。
2012年は北原白秋(1885‐1942)と与謝野晶子(1878‐1942)の没後70年、斎藤茂吉(1882‐1953)の生誕130年、石川啄木(1886‐1912)の没後100年に当っていて、それぞれイベントの開催や本の出版が相次いでいる。
茂吉について言えば、「短歌研究」4月号、「角川短歌」5月号で特集が組まれるし、神奈川近代文学館では「茂吉再生」(4月28日〜6月10日)という大型の企画が行われる。
一方、6月10日(日)の現代歌人集会春季大会は、「啄木100年」がテーマ。関川夏央さんの講演があるほか、パネルディスカッションには私も出演の予定である。
こんなふうに近代短歌に脚光が当たる理由の一つとして、「近代短歌→前衛短歌→現代短歌」という進化論的な短歌史の見方が崩れつつあることが挙げられるだろう。近代短歌は賞味期限切れを迎えるどころか、今読んでも十分に面白い。
2012年03月26日
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