2012年01月28日

「青磁社通信」23号

巻頭エッセイに斎藤茂一さんが「茂吉の初孫として・・・」という文章を寄せている。
茂一さんは、斎藤茂吉の長男斎藤茂太の長男である。

茂吉の初孫溺愛ぶりにつては文章に紹介されているが、他にも忘れられないのが、
ぷらぷらになることありてわが孫の斎藤茂一路上をあるく
                『つきかげ』

という一首。昭和23年の歌なので、当時茂一さんは2歳くらい。
小さな子がとてとて歩いて行く感じがよく出ている。「路上を」という言い方が、さり気なくうまい。

2008年に永田さんが斎藤茂吉短歌文学賞を受賞した時のこと。授賞式で初めて茂一さんを見て、白髪まじりの姿にびっくりした。頭の中では、まだ小さな子のままだったのである。

茂一さんの波乱万丈な人生については、斎藤茂一著『S家の長男』(2007年、新講社)に詳しい。とても面白い本なので、興味のある方はぜひお読みください。

斎藤 茂一
新講社
発売日:2007-10


posted by 松村正直 at 20:45| Comment(0) | 短歌誌・同人誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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