2012年01月17日

生方たつゑ選(その1)

河野裕子さんの初期作品を探している。

「塔」の河野裕子追悼号(2011年8月号)に22ページにわたる「河野裕子初期作品一覧」を掲載したが、あれで全てが網羅できているわけではない。調べた私自身の感触で言えば、多分8割程度ではないだろうか。きっとまだ見つかっていない作品が残っている。

未確認の作品のなかで、最も可能性が高いのは「生方たつゑ選」に採られた歌である。これについては、河野さん自身が次のような歌を残している。
  高校生の頃、生方たつゑ選に幾度か入った
昨夜(きぞ)の雪藪に垂(しづ)るはしづかなり若き日知らざりし選者のこころ
                 『日付のある歌』

また、「新聞歌壇をめぐって」という座談会でも、次のように発言している。
河野 (…)生方たつゑさんとこにも出したなあ。生方さんが私の歌にではないけど、「短歌は短いからたくさんのことを書いてはいけません」て評してらしたりしたの、よく覚えてるんですよ。         「塔」2010年1月号

つまり、確実に「ある」のだ。
それなのに見つからないものだから、悔しくて仕方がない。

posted by 松村正直 at 00:28| Comment(0) | 河野裕子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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