1111111111111111111上の例で言えば、1首目と2首目が『A』から、3首目と4首目が『B』から引かれていることになる。一方で、『転形期と批評』『現代短歌作法』などの小高さんのこれまでの評論集では、初めの歌に出典が記載されていた。
2222222222222222222 『A』
3333333333333333333
4444444444444444444 『B』
1111111111111111111 『A』この例で言えば、1首目と2首目が『A』、3首目と4首目が『B』である。短歌の世界では一般的に、こちらの方式が多いように思う。
2222222222222222222
3333333333333333333 『B』
4444444444444444444
今回の『老いの歌』は岩波新書の一冊であり、一般向けに書かれていることもあって、前者の方式になったのだろう。つまり、世間的には前者の方がわかりやすいということだ。
もっとも、上記の二つの例の場合は、どちらの方式を用いているのか迷うことはないだろう。前者では最初の歌に出典がないし、後者では最後の歌に出典がないからだ。
でも、例えば次のような場合はどうだろう。
1111111111111111111 『A』この例の場合、前者の方式であれば、1が『A』で2〜4が『B』となる。後者の方式であれば、1〜3が『A』で4が『B』となる。このように、どちらの方式を用いているかで、歌の出典が変ってしまうわけだ。
2222222222222222222
3333333333333333333
4444444444444444444 『B』
些細なことではあるのだが、短歌の文章を書いたり読んだりする時に、この表記の仕方がいつも気になっている。
たとえば、P.100 の場合は、直感的に、『昏々明々』から4首と思っていました。
100ページの場合、歌人であればふつう『昏々明々』から3首+『昏々明々以後』から1首のように読むと思いますが、この本の場合は『昏々明々』から1首+『昏々明々以後』から3首なのですね。
このあたりの常識が、一般社会と歌壇とでは違うのだろうと思います。
間違いました。
33ページもいい例ですね。
「ぐじやぐじやのおじや」は『風翩翻』です。