岡井 でも、同じ関西でも京都は明らかに違う文化圏のような感じがする。大阪はわりに直接性が強いけれど、京都はワンクッションおいてものを言う。本心が包まれてて、一種の品の良さと冷たさを感じますね。「わたしにそれを感じるんですか」という返しが、河野さんならではだと思う。会場が一瞬ヒヤッとしたのではなかろうか。普通の人は、あまりこういう言い方はしない。岡井さんも苦笑せざるを得ないといったところだろう。
河野 岡井さんは、わたしにそれを感じるんですか。
岡井 いやいや、あなたにじゃない。(笑)京都の印象です。
こんな短いやり取りにも、二人の性格の違いやズレが見事に表れていて、いろいろと考えさせられる。会場でナマで聞いていたら、さぞ面白かったことだろう。