2011年09月30日

ならでは

『感じる歌人たち』の岡井さんと河野さんの対談は、関東と関西の言葉や風土の違いといった話から始まるのだが、一番面白かったのが、次の部分。
岡井 でも、同じ関西でも京都は明らかに違う文化圏のような感じがする。大阪はわりに直接性が強いけれど、京都はワンクッションおいてものを言う。本心が包まれてて、一種の品の良さと冷たさを感じますね。

河野 岡井さんは、わたしにそれを感じるんですか。

岡井 いやいや、あなたにじゃない。(笑)京都の印象です。
「わたしにそれを感じるんですか」という返しが、河野さんならではだと思う。会場が一瞬ヒヤッとしたのではなかろうか。普通の人は、あまりこういう言い方はしない。岡井さんも苦笑せざるを得ないといったところだろう。

こんな短いやり取りにも、二人の性格の違いやズレが見事に表れていて、いろいろと考えさせられる。会場でナマで聞いていたら、さぞ面白かったことだろう。

posted by 松村正直 at 01:19| Comment(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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