一畑薬師一畑薬師は山の麓から本堂へ続く1200段あまりの石段が有名らしい。一首目はその石段を前にして、本堂へ登るのを諦めたところだろう。昭和43年、文明77歳の歌である。
遠く来て詣づる一畑の石段の下に我は待つ息切れおそれて
登りゆく友等木の間にかくるれば我は石の間の草を見る
寺しづかに牡丹の園に手入して谷の日だまりに牡丹の冬木
門前と聞きし記憶に友を尋ぬ寺の受付に参詣者もなく
落付かぬ戦の後の一時にて歌に来りき農学者其他人々
『続々青南集』
2011年08月17日
一畑薬師
土屋文明の歌集をぱらぱらと読んでいたら、3日前にブログに書いた一畑薬師を詠んだ歌に出くわした。文明は実によくあちこちを訪れている。
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