2011年08月15日
中沢新一著『鳥の仏教』
旅行先で読んだ一冊。
仏教経典「鳥のダルマのすばらしい花環」の全訳と、その成立過程や解説などがコンパクトにまとめられた本。鳥たちのカラーイラストも多数入っていて、カッコウたちが語るブッダの言葉を気軽に読むことができる。
「鳥のダルマのすばらしい花環」はチベット人の仏教徒によって17〜19世紀頃に書かれたと推定されるもので、インド原典を持たないいわゆる偽教典である。でも、チベット人には広く愛読されており、著者にとっても、ネパールでチベット仏教を学び始めた頃に若い僧侶から教えてもらった思い出深い一冊であるということだ。
2011年7月1日、新潮文庫、438円。
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