通巻500号記念ということで、歴代の表紙を飾ってきた作家たちの筆蹟のうち40点ほどがグラビアに載っている。川端康成、稲垣足穂、三島由紀夫、田辺聖子、三浦綾子、立原正秋、松本清張、白洲正子、司馬遼太郎、井上ひさしetc。なるほど「書は人なり」とはよく言ったもので、それぞれの書がその作品世界によく似た雰囲気を醸し出している。
永田さんの連載「河野裕子と私 歌と闘病の十年」は第三回。
今回は河野さんとは少し離れて、永田さんのサイエンスの師である市川康夫先生の話である。市川先生については『牧水賞の歌人たち 永田和宏』の中でも「三人の師」の一人として取り上げて、2ページの文章を書いていた。
また、2000年に市川先生が癌で亡くなった時の歌も「ふたつの癌」「辻」という連作となっている。第8歌集『風位』のクライマックスとも言うべき一連だ。
まこと些細なことなりしかど茶を飲ませ別れ来しことわれを救える今回初めてその詳しい経緯について知ることになったのだが、死の前日にお見舞いに行った時の話には、やはり強く胸を打たれた。
岩波書店のPR誌『図書』8月号に永田和宏さんが
巻頭ページの「読む人・書く人・作る人」に
「作歌を支えたもの」と題して、河野裕子さんのことを
書いていらっしゃいました。
今日、本屋に寄った時にレジ横に「図書」が積まれていたのですが、もらわずに帰ってきてしまいました。明日にでももらってこようと思います。