中に一筆箋が挟まっていて、
短歌の作品よかったです 発見がと、青い字で書かれている。
ありました 雑誌に参加してみ
ませんか
松村様 高瀬
高瀬一誌さんである。
この年の1月〜3月にかけて、高瀬さんは角川「短歌」の公募短歌館の選者をしていて、3月号に私の歌を秀逸に選んで下さっている。
君の手の形を残すおにぎりを頬張りたいと思う青空という歌で、〈「君の手の形を残すおにぎり」はいいなあ。「青空」はふつう陳腐で使いにくいがよく効いている〉というコメントが載っている。
その縁で、「短歌人」への入会を誘って下さったのだ。
残念ながら、前年(1997年)の12月に私は既に「塔」に入会していたので、その旨を手紙に書いてお断りの返事を出したのを覚えている。もし、タイミングが少し違っていたら、私は「短歌人」に入っていただろう。
【関連する記事】
仏教系の大学に行っていたので縁という言葉、よく使われ、実感としても強く感じます。
もし短歌と出逢ってなければ、塔に入ってなければ、そう考えると人との出会いって大きい!
高瀬さんや河野さんの存在は、「短歌人」「塔」にとって大きいものでしたね。一枚のハガキや一本の電話のことを、一生忘れずに覚えているということがあります。
「短歌人」7月号の「河野裕子の初期作品」、興味深く読ませていただきました。(ここにも「高瀬さんのブルーの万年筆の文字」の話が出ていますね。)
ちょうど私も、塔8月号の「河野裕子追悼号」のために「河野裕子初期作品一覧」を編んだところでした。また角川「短歌」8月号にも「河野裕子ができるまで」という文章を書きましたので、お読みいただければ幸いです。
>りょうだ様
本当に、いろいろな「もし」を考えると不思議ですね。僕も河野さんに誘われていなかったら、今、結婚して京都に住んでいるということは100%なかったです。