2011年04月14日

初ツバメ

天井にきて飜りゆくつばめ四月十四日久留米駅の景  二宮冬鳥『南脣集』

そう言えば、今年はまだ初ツバメを見ていない。

気象庁が毎年、桜の開花情報を発表しているのは有名だが、実はサクラだけでなく、いろいろな植物や動物の情報を発表していることを最近になって知った。ウメやアジサイの開花、イチョウの黄葉、ウグイスやアブラゼミの初鳴、トノサマガエルやシオカラトンボの初見などもある。こうした「生物季節観測」の情報を、全国各地の気象台のHPで手軽に見ることができる。

京都地方気象台の生物季節観測によれば、今年のツバメはまだ京都には来ていないようだ。京都でのツバメの初見は、平年では3月26日、昨年は4月4日、これまでで最も早かったのは2月26日(1964年)、最も遅かったのは4月23日(1974年)といった記録が残っている。

気象庁の「ツバメ初見日の等期日線図」というのを見ると、ツバメの到来も桜前線のように日本列島を南から北へと進んでいくことがわかる。
ツバメの初見は、2月中旬から沖縄地方で始まります。3月20日に九州地方北
部・四国地方の一部・九州地方南部を結ぶ地域、3月31日に北陸地方、東海地
方を結ぶ地域、4月10日に北陸地方・関東甲信地方・東北地方南部を結ぶ地域、
その後、東北地方北部を北上し4月下旬に北海道地方に達します。

京都でツバメを見かけるのも、もう間もなくのことだろう。
でんせんにとまり危ふく揺れゐたり四月十八日、初つばめ  高野公彦『地中銀河』

posted by 松村正直 at 19:12| Comment(0) | 日付の歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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