河野裕子さんに言われたことでよく覚えているのは「歌集は買って読むように」ということ。身銭を切ったものでないと身につかないという意味で、河野さんはそうおっしゃっていた。
この教え(?)は今も守っている。新刊の歌集は送っていただくことが多くなったが、それでも他に目についたものがあれば買うし、古い歌集なども基本的に買う。総合誌5誌の定期購読も含めてかなりの出費になるが、短歌に使うお金は惜しいとは思わない(ようにしている)。
以前、何かの本で、資本主義社会においては個人が何にお金を使うかによって、社会を変えて行くことに参加できるという話を読んで、非常に納得したことがある。みんながコンビニで物を買えば世の中にコンビニが増えるし、マクドナルドにお金を使えばマクドナルドが増える。
別に社会を変えたいなんて思わないが、お金の使い方が自分の価値観の表明(?)になるという思いは強く持っている。だから自分が大事だと思うものには、できるだけお金を惜しまない(ようにしたい)。
「短歌が好き」とか「短歌が大切」という気持ちも大事だけど、実際に短歌にお金を使うことは、もっと大事かもしれない。今日も本屋で、何度も自分にそう言い聞かせて、一冊の高い本を買った。
2011年02月23日
この記事へのコメント
コメントを書く